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栗駒

スズメやカラスといった他の鳥たちが入ってこないよう、ネットで囲われた木造の鶏舎。約50坪の広さに囲いやケージはなくて、300羽の雌と17羽の牡が自由気ままに走り回っています。鶏たちの足元には、さらさらの籾殻。砂浴びもできて、気持ちよさそう。「鶏は砂浴びが好きだからなあ。籾殻をふかふかに敷くことで糞も分解されて清潔を保てるし、病気にもなりにくいんだよ」と岩島さん。かつては大規模な養鶏に携わっていましたが、「もっと、鶏本来の生活から生まれるものを扱いたい」という思いから、小型の平飼いスタイルにシフトしました。
穏やかに陽の射す鶏舎の中には、北と南の壁際にハシゴがかけてあり、たまごを産むための個室が積んであります。ハシゴにちょこんと座ってうとうとしている鶏がいたり、雌鶏たちに囲まれて威勢よく「コケッコー!」と鳴く雄鶏がいたり、とにかく籾殻を蹴り上げて走り回るわんぱく小僧がいたり。鶏舎のデザインと相まって、まるで小学校の教室みたい。「坪数の割に鶏の数は少ない方だと思うよ。でもこれくらいの方が、鶏たちが活き活きしてていい。雄鶏の割合も、これくらいだとちょうど群れとして落ち着くんだね」。そう言いながら、岩島さんは飼料をやります。飼料は、お米がメイン。「米を飼料にすると黄身が白っぽくなるけれど、あっさりした味わいのおいしいたまごになるんだよ。特殊な飼料を与えて黄身を濃いオレンジ色にするのが流行ってるけど、おいしさには何の関係もないから、うちではやりたくないです」。できるだけ、自然に。それが岩島さんのやりかた。ときどき「耕佑」で水耕栽培しているサラダ菜をおやつにあげていますが、鶏たちは不思議そうにつっつくだけで食べようとしません。「この鶏舎の鶏たちはまだ小さいせいか、サラダ菜をまだ食べものだと認識してないんだよね」と苦笑。サラダ菜のおいしさを知るころには、とびきりのたまごを産んでくれることでしょう。

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