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志波姫

曽根さんがいちごづくりを始めたのは、今から30年ほど前のこと。その日はお正月で、雪の積もった寒い日でした。雪に埋もれた真っ白なビニールハウスの中で、真っ赤に色づいたいちごの鮮やかさ。その美しさとおいしさに感動した曽根さんは、いちご栽培に本気で取り組もう、と決心したそうです。
曽根さんが育てるいちごは「とちおとめ」が主体。25℃くらいの気温に保ち、湿度や陽当たりなど、いちごにとって最適な環境に整えたビニールハウスの中は、まさに常夏といった感じです。いちごにとってどれくらい居心地がいいかは、実はもちろん葉っぱや茎の活き活きとした様子を見れば一目瞭然。9月に定植し、実がなりはじめるのは11月。そこから6月上旬まで、次々と実をつけては私たちを楽しませてくれるのです。採れたてをその場で味わえる摘み取り体験の「そね観光いちご園」も1月2日〜5月末まで開園しています。曽根さんが、3つのいちごを手に載せてくれました。「どれがいちばんおいしいと思う?」。まだ白っぽいところの残るもの、全体が濃いオレンジ色に見えるもの、葉っぱの下まで真っ赤な紅色に染まったもの。当然、真っ赤な紅色のものでしょう?と答えると、「食べてごらん」と曽根さんは言います。順番に食べてみたら、びっくり。オレンジ色のものがいちばん甘くて酸味もちゃんとあり、味わいが濃い!白っぽいものは酸味が勝ち、真っ赤な紅色のものは甘みは強いのですが酸味が足りず、味わいがぼけた印象。「いちごは、甘みと酸味がどっちも濃くてバランスがよくなくちゃ。大粒になっても大味にならず、この“濃さ”があることが大事です」。まるで我が子を見るような優しさで、曽根さんはいちごを見守っています。

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