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築館

[コシぷるマイスター]三浦こんにゃく店 三浦文夫さん

田植えも終わる5月ころ、日当たりのいい畑に種芋を植えて、1年、2年、3年。丸3年目を越えた秋、ようやくコンニャク芋の収穫時期が訪れます。三浦さんが育てているのは、「ハルナクロ」という在来種のコンニャク芋。土を洗い流し、渋みのある芽の部分はすべてきれいにかき取って、丁寧に皮剥き。すりおろしてあく抜きする際に適量の皮を戻し、コンニャク芋独特の風味をしっかり活かします。練り込んでひとつずつ丸くかたちを整えたら、熱湯へ。ゆであがったら、さらにあく抜きしながら冷まし、ようやくできあがり。大崎市でこんにゃく作りをはじめた三浦さんがくりはらへと居を移したのは、昭和50年のこと。芋づくりとこんにゃくづくりを同時に行える地を求めてのことでした。以来40年近く、冷水と熱湯、寒風にさらされながらの作業に、三浦さんは黙々と取り組みます。「こんにゃくは芋と水でできているのだから」と、使用する水はすべて蒸留水。いい芋といい水、まさにくりはらの地でなければ出せない味を、作り続けているのです。「芋づくりからこんにゃくづくりをしているところは、どんどん少なくなっています。でも、こうしてつくったこんにゃくは本当においしいんだよ。給食で食べた小学生たちの“おいしかった”という言葉を聞くと、ああ、もっと頑張んなくちゃなあ、と嬉しくなるんです」。

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